◆英語タイトル：Global Data Center Colocation Market Size, Share, and Trends by Type, Organization Size, End Use Industry, Region, and Forecast 2025-2033
	◆商品コード：IMA25SM1610 ◆発行会社（リサーチ会社）：IMARC ◆発行日：2025年8月 ◆ページ数：120 ◆レポート形式：英語 / PDF ◆納品方法：Eメール ◆調査対象地域：グローバル ◆産業分野：技術＆メディア

世界のデータセンターコロケーション市場規模は2024年に725億米ドルと評価された。今後、IMARC Groupは2025年から2033年にかけて年平均成長率（CAGR）11.0％を示し、2033年までに1,850億米ドルに達すると予測している。アジア太平洋地域は現在市場を支配しており、2024年には41％超のシェアを占めています。支援的な規制枠組みの導入、インターネットとクラウドの利用拡大、地域全体でのデジタル化への注力強化により市場は成長しています。北米市場も、先進的な技術インフラ、広範な規制枠組み、多数のコロケーションサービスプロバイダーとユーザーの存在により急速に拡大しています。

企業、モノのインターネット（IoT）デバイス、クラウドアプリケーションによって生成されるデータの急激な増加が、拡張性と安全性を備えたコロケーション施設への需要を牽引している。組織は大量のデータを保存、管理、分析するための信頼性の高いインフラを必要としている。さらに、プライベートデータセンターの構築・維持に関連する資本支出を削減できるため、コロケーションの必要性が高まっている。コロケーションは、多額の先行投資を必要とせずに、予測可能な運用コストと先進的なインフラへのアクセスを提供する。さらに、IoT、第5世代（5G）、人工知能（AI）といった遅延に敏感なアプリケーションに牽引されるエッジコンピューティングの台頭が、データセンターコロケーション市場の成長を促進している。

米国データセンターコロケーション市場は、デジタルトランスフォーメーション、クラウド導入、技術革新における主要拠点としての同国の地位に牽引されている。米国は世界最大かつ最も急成長しているコロケーション市場の一つであり、グローバルなコロケーションプロバイダーや企業からの多額の投資が集まっている。加えて、クラウドサービス、ストリーミングプラットフォーム、IoTデバイスの利用拡大が、スケーラブルなコロケーションソリューションの需要を加速させている。国内企業はハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド戦略を採用し、クラウドへの直接接続のためにコロケーションを活用している。これに加え、第5世代（5G）ネットワークとエッジコンピューティングアプリケーションの展開により、遅延削減のためエンドユーザーに近いコロケーション施設への投資が進んでいる。

データセンターコロケーション市場の動向：
産業横断的な急速なデジタル化
IMARC Groupの報告によれば、世界のデジタルトランスフォーメーション市場は2024年に8,091億米ドルに達した。急速なデジタル化への移行と、様々な分野における情報技術（IT）サービスの需要向上により、世界市場は成長を続けている。モノのインターネット（IoT）デバイスへの依存度の高まりと、デジタルコンテンツの消費量の増加が、データセンターコロケーションの需要を促進している。例えば、米国の消費者は平均して月額約61ドルを動画ストリーミングサービスに支払っている。さらに、米国人の68%が、ストリーミング動画プラットフォームでは提供されていないコンテンツにアクセスするため、テレビの定期購読またはライブストリーミングテレビに料金を支払っている。これに加え、自社データセンターの建設・運営にかかる高額なコストをかけずにITインフラを拡張したい企業にとって、データセンターのコロケーションは人気の選択肢となりつつあります。この必要性は、金融サービス、医療、オンライン小売など、日常業務においてデータが重要な役割を果たす業界で特に顕著です。
エネルギー効率と持続可能性への懸念
データセンターは膨大なエネルギー消費で知られ、現在エコフレンドリーな対策へ移行中です。コロケーションセンターはこの変革の最前線に立ち、省エネ冷却システムの採用、再生可能エネルギー源の統合、炭素排出量を削減する施設建設を進めています。この変化は、個人や規制機関からのグリーン実践への高まる要請に応えるだけでなく、運営における長期的な財務的優位性も提供します。国際エネルギー機関（IEA）によれば、データセンターは世界の電力消費量の約1％を占めています。このため、環境負荷を軽減するため、データセンターが省エネルギー技術や再生可能エネルギー源を採用する圧力が高まっています。さらに、データセンターコロケーション市場の展望では、持続可能性への強いコミットメントを示すコロケーションサービスを選択する企業が増加しており、これは道義的義務であると同時に市場における競争優位性とも見なされています。コロケーションプロバイダーは、再生可能エネルギーと高効率インフラへの投資を通じて顧客基盤を拡大し、市場の見通しを良好にしています。
ハイブリッドクラウドソリューションへの需要増加
ハイブリッドクラウドソリューションは、データセンターコロケーション市場のシェア拡大において重要な役割を果たしています。企業は、変化するニーズに合わせてITインフラを適応させることを可能にするハイブリッドクラウドが提供する柔軟性に、より強い関心を示しています。コロケーションは十分な帯域幅、信頼性、セキュリティを提供することで、企業のクラウド運用をシームレスに統合することを可能にします。この構成は、大量の個人情報を扱う企業や膨大なコンピューティングリソースを必要とする企業にとって特に有益です。デジタルトランスフォーメーションを優先する企業が増えるにつれ、ハイブリッドクラウドをサポートするコロケーションサービスの需要が高まっています。例えば2023年12月、レノボは人工知能（AI）向けハイブリッドクラウドプラットフォームを拡充すると発表。最新のインテルXeonスケーラブルプロセッサーを搭載した新ThinkAgileハイパーコンバージドソリューションとThinkSystemサーバーを導入し、クラウド導入・ハイブリッド接続・AI機能を強化した。既に約90％の企業が何らかのクラウドサービスを利用している。

データセンターコロケーション業界のセグメンテーション：
IMARC Groupは、グローバルデータセンターコロケーション市場の各セグメントにおける主要トレンドの分析と、2025年から2033年までのグローバル、地域、国レベルでの予測を提供しています。市場はタイプ、組織規模、エンドユーザー産業、地域に基づいて分類されています。
タイプ別分析:
• リテールコロケーション
• 卸売コロケーション

2024年時点で小売コロケーションが最大のセグメントを占め、市場全体の約60%を占めています。小売コロケーションは、そのアクセシビリティと拡張性から、中小規模企業（SMB）のニーズに対応しています。SMBはITインフラを強化するためにこのタイプを選択しています。このコロケーションモデルでは、企業が共有データセンター内にサーバーやコンピューティングハードウェアを設置するスペースを借りることができ、物理的なセキュリティ、電力供給、冷却、ネットワーク接続といった業務に不可欠な重要な利点を提供します。コスト効率の良い代替手段を求める企業にとって魅力的な選択肢です。さらに、必要に応じて事業を拡張できる柔軟性と、優れた接続性やマネージドサービスの特典が相まって、リテールコロケーションは中小企業の間で高い需要を維持しています。
組織規模別分析:
• 中小企業
• 大企業

2024年時点で、大企業はデータセンターコロケーション市場の約63%を占め業界をリードしています。組織規模別では大企業が最大のシェアを形成しており、これは主にITインフラ、データセキュリティ、コンプライアンス、事業継続性に対する大規模な要件に起因します。大規模なサーバーファームを収容するための広大なスペースと膨大な電力需要が、これらの組織をコロケーションサービスの理想的な利用対象に位置づけている。これに加え、コロケーションプロバイダーが提供する先進技術・サービスを活用できる機会により、大企業はリソースを中核業務に集中させられる。さらに、大企業は厳しい規制要件に直面しており、コロケーション施設は安全かつ認証された環境でこれらのコンプライアンス要件に対応できる設備を備えていることが多い。大企業はコロケーションサービスを活用し、設備投資と運用コストを削減している。
エンドユース産業別分析：
• 金融・保険・証券（BFSI）
• 製造業
• IT・通信
• エネルギー
• 医療
• 政府
• 小売
• 教育
• エンターテインメント・メディア
• その他

ITおよび通信分野は、2024年に約19％の市場シェアを占め、市場をリードしています。この分野は主に、クラウドコンピューティング、モバイルブロードバンド、VoIP、様々なストリーミングサービスなど、幅広いサービスを支えるためのデータストレージ、処理能力、高速かつ信頼性の高い接続性に対する絶え間ない需要によって牽引されています。コロケーションセンターは、ITおよび通信企業に対し、世界中で中断のないサービスを提供するための信頼性とセキュリティの維持を可能にします。これに伴い、これらのセクターは多様な接続選択肢を通じて連携し、ネットワーク、クラウド、コンテンツプロバイダーを含む多様な環境内で相互作用する機会を得ています。さらに、コロケーションプロバイダーは、ITおよび通信企業が各地域のデータ主権およびセキュリティ規制に準拠するのを支援します。
地域別分析：
• 北米
o アメリカ合衆国
・カナダ
• アジア太平洋
・中国
・ 日本
o インド
o 韓国
o オーストラリア
o インドネシア
o その他
• ヨーロッパ
o ドイツ
o フランス
o イギリス
o イタリア
o スペイン
o ロシア
o その他
• ラテンアメリカ
o ブラジル
o メキシコ
o その他
• 中東・アフリカ

2024年、アジア太平洋地域は最大の地域市場を占め、41％を超える最大の市場シェアを占めました。2024年上半期（H1）において、アジア太平洋地域のデータセンター市場の稼働容量は約12GWに迫りました。インターネットとクラウドの利用拡大、急速なデジタル化といった要因により、アジア太平洋地域ではデータセンターコロケーション市場が著しく拡大しています。中国、インド、日本が主要国であり、政府機関や企業がITインフラに多額の投資を行っている。OTTプラットフォーム、電子商取引、フィンテック企業の成長が、同地域のデータセンターコロケーション産業を牽引している。5GやIoT技術の普及に伴い、遅延を低減しユーザー体験を向上させるエッジデータセンターの需要が高まっている。中国の「新インフラ計画」やインドの「デジタル・インディア」といった政府プログラムもデータセンター投資を促進しており、コロケーション事業者には数多くの機会が生まれている。ムーディーズの格付け予測によれば、アジア太平洋地域のデータセンター容量は2028年までに年平均成長率（CAGR）20％で増加し、5,640億ドルの投資が必要となる見込みだ。

主要地域別ポイント：

北米データセンターコロケーション市場分析
北米市場は、先進的な技術インフラ、広範な規制枠組み、そして多数のコロケーションサービスプロバイダーとユーザーによって牽引されている。さらに、同地域の主要ハイテク企業は、大規模なデジタル活動のために信頼性が高く、最高水準で拡張可能なデータセンターソリューションを必要としている。これに加え、北米企業によるクラウドコンピューティング、モノのインターネット（IoT）デバイス、ビッグデータ分析の利用拡大が、データセンターコロケーション市場の成長を促進している。さらに、ITおよび通信産業の繁栄と、サイバーセキュリティおよびデータプライバシー法規制への厳格な注力が、特に米国において、同地域における安全なコロケーションサービスの需要を促進している。
米国データセンターコロケーション市場分析
2023年時点で米国は約89%の市場シェアを占めた。クラウドサービスの急速な普及、データ量の拡大、スケーラブルなITインフラへの高い需要が市場の主要な推進要因である。JLLの推計によれば、米国のコロケーションデータセンター容量は現在12GWに達し、2020年（6GW）のデータと比較して2倍となっている。この成長のほぼ半分は、米国最大の市場である北バージニア州に起因する。テキサス州オースティン、ユタ州ソルトレイクシティ、ジョージア州アトランタ、ネバダ州ラスベガスは、急成長率を示す市場に数えられる。コロケーション施設は、自社データセンター建設に伴う資本コストを削減しつつ、拡張性・セキュリティ・信頼性を向上させるため、企業による採用が増加している。さらに、ミッションクリティカルなワークロードの管理やHIPAA・PCI DSSなどの厳格な規制基準への準拠を目的としたコロケーションサービスの需要が高まっている。ハイブリッドIT戦略の普及に伴い、柔軟なコロケーションサービスへの需要も増加傾向にある。Google、Amazon、Microsoftといったテクノロジー大手企業や、EquinixやDigital Realtyなどの広範なコロケーションプロバイダーネットワークの存在により、米国は2024年までに世界のデータセンターコロケーション市場の40％以上を占める見込みです。
欧州データセンターコロケーション市場分析
クラウド導入、デジタルトランスフォーメーション、厳格なデータ保護法が欧州データセンターコロケーション市場の成長を促進している。オランダ、ドイツ、英国などの国々は、戦略的な立地と整備されたインフラにより、大きな貢献をしている。地域のカーボンニュートラルへの取り組みを支援するため、多くの施設が再生可能エネルギー源を利用しており、欧州のコロケーションプロバイダーは持続可能性への重視を強めている。さらに、製造業、電子商取引、金融などのセクターでも、強力なセキュリティと低遅延を必要とするアプリケーションを提供するためにコロケーション施設が利用されている。調査によると、欧州のデータセンター電力使用量は2030年までにほぼ3倍に増加すると予測されており、電力網インフラの改修と電力供給量の大幅な増加が必要となる。
ラテンアメリカ データセンターコロケーション市場分析
デジタルトランスフォーメーション、クラウド利用の増加、電子商取引セクターからの高い需要が市場成長を牽引している。同地域ではデータセンター数が着実に増加しており、2022年以降、ラテンアメリカでは90件のプロジェクトが進行中、約30の新規データセンターが建設中または計画段階にある（ブラジル11件、チリ10件）。コロケーション施設の大部分は、ブラジルとメキシコという二つの重要市場に集中している。中産階級人口の急成長に伴い、同地域の企業は拡張性とコスト最適化のためにコロケーションサービスに依存している。
中東・アフリカ データセンターコロケーション市場分析
クラウドサービスの利用拡大、インターネット普及、IT投資の増加が中東・アフリカのデータセンターコロケーション市場を牽引している。UAEの「スマートドバイ」やサウジアラビアの「ビジョン2030」といった政府主導プログラムにより、両国は主要市場として台頭している。これらのプログラムにおけるデジタルトランスフォーメーションへの重点化が、拡張性と信頼性を兼ね備えたコロケーションサービスの需要を増加させている。企業は増大するデータ負荷を管理するため、手頃な価格で安全なITインフラを求めている。

競争環境：
企業は自社施設内の接続オプションを強化し、顧客がクラウドサービス、他企業、グローバルネットワークに直接接続できるようにしている。主要プレイヤーは低遅延アプリケーションと5G展開を支援するため、エッジデータセンターへの投資を進めている。コロケーションプロバイダーは再生可能エネルギー源への移行により、エネルギー効率と持続可能性を優先している。さらにプロバイダーはポートフォリオにマネージドITサービスを追加し、サーバー管理、災害復旧、サイバーセキュリティなどの業務を顧客が外部委託できるようにしている。また、クラウドプロバイダーや大企業からの需要増に対応するため、ハイパースケールデータセンターの建設も増加している。2024年7月8日、最先端デジタルインフラソリューションの提供に特化した世界有数のデータセンター所有者・開発者・運営者であるCyrusOneは、データセンター拡張資金として97億ドルの新規負債資本を確保した。
本レポートは、データセンターコロケーション市場の競争環境を包括的に分析し、主要企業の詳細なプロファイルを提供します。対象企業は以下の通りです：
• AT&T Inc.
• CenturyLink Inc.
• チャイナテレコム株式会社
• コアサイト・リアルティ・コーポレーション
• サイラスワン社
• サイクステラ・テクノロジーズ株式会社
• デジタル・リアルティ・トラスト株式会社
• エクイニクス株式会社
• グローバル・スイッチ・リミテッド
• インターナップ・コーポレーション
• KDDI株式会社
• NTTコミュニケーションズ株式会社（日本電信電話株式会社）
• ベライゾン・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社

本レポートで回答する主な質問
1. データセンターコロケーションとは何か？
2. データセンターコロケーションの市場規模はどのくらいか？
3. 2025年から2033年にかけて、世界のデータセンターコロケーション市場はどの程度の成長率が見込まれるか？
4. グローバルデータセンターコロケーション市場を牽引する主な要因は何か？
5. タイプ別で見たグローバルデータセンターコロケーション市場の主要セグメントは何か？
6. 組織規模に基づくグローバルデータセンターコロケーション市場の主要セグメントは何か？
7.エンドユーザー産業別で見たグローバルデータセンターコロケーション市場の主要セグメントは何か？
8. グローバルデータセンターコロケーション市場の主要地域はどこですか？
9. グローバルデータセンターコロケーション市場における主要プレイヤー／企業は？